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第九十二話 ニュース映像残酷物語

 最近のニュース映像には閉口させられる。それは新型コロナのワクチン接種の映像だ。まず製造されたおびただしい数のワクチンの小瓶のシーンに始まり、次に筋肉注射の長い針が被接種者の腕に深く突き刺さるシーンに続く。これがイカン。この接種シーンはテレビニュースのお約束なのか、ボカシなしで必ず、しゃっちが流される。それも何度も繰り返しで。そもそも私は注射が苦手だ。自分の体に注射針が刺されるところなぞ1度も見たことがない。持病持ちなので2ヶ月に1度、検査の採血をしているが、やはり刺さる針は見ない。自分に近づく注射器を目視したら、素早くよそを見ながら変なことでも考えるクセをつけている。しかし看護師は針を刺す直前に必ず言う。「チカっとします」。いらぬことである。こっちは腕にアルコール消毒をされた時点で脈拍はピークに達しているというのに、トドメの言葉は無用で残酷だ。

 ニュース映像の話に戻るが、ワクチン接種シーンに続くと直感したらチャンネルを変えるか、テレビを消して自粛犬の花ちゃんの動画などを観て気持ちを切り替えている。もっとも、かくの如き注射ヘタレの大人は私だけではないはずだ。幼児などおしなべてそうであろう。テレビはそんな幼児たちに注射のトラウマをすり込んでいる。視聴者は誰も問題視しないのか、不思議だ。このような思いにとらわれながら寝たら夢を見た。

 ある日妻が医療機関に電話をしていた。何気なく聞いていると、私が新型コロナに感染しているのではないかという相談のようだ。「いえ先生、主人は発熱も咳もありませんし味覚も正常です。でも最近ボケ〜っとしているんです。」新型コロナ感染者の諸症状の中に【最近ボーっとしている】という項目があるそうで、妻はそれが気になって相談しているようだ。「本当にボケ〜っと、もの凄くボケ〜っとしているんですよ。」私を心配してくれるのはありがたいが、聞いていて次第に腹が立ってきた。私は電話を取り上げて医師に伝えた。「私がボケ〜っとしているのは何も今始まったことではありません。言わば生来のものです。」と。
そこで目が覚めたのだが、ある種の悪夢であった。ワクチン接種の映像を見せられ過ぎた挙句の心理的副反応かもしれない。

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