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第六十話 日本の異常発生新種

 僕も若い人たちの結婚披露宴によく招かれますが、ここ最近思うところがあります。
 それは“できちゃった結婚”が何と多いことか!この数年、招かれた結婚披露宴の新婦のほとんどは“妊婦”でした。
 「今の若いモンは!」などと古来定番のオヤジセリフは使いたくありませんが、やっぱり「今の若いモンは結婚を何と心得とるか!」と、怒鳴りつけたい気分です。
 結婚が決まれば、入籍前から当たり前のように子供をつくる。または、とりあえず妊娠したからと、とりあえず結婚する。
 後者が一番なっとらんですな。それは若すぎるカップルに多いようです。
 “とりあえず結婚”したカップルは、すぐに“とりあえず離婚”するようです。彼等にとって結婚はまさにゲーム感覚。残された子供はゲームのあわれな犠牲者です。その子供は、両親が力をあわせて子供(自分)を守る姿を見ることなく、共に老いてゆく夫婦の自然な姿も実感しないまま成長してしまいます。その子もやがて結婚の時期を迎えるでしょう。「子は親の轍を踏む」といいますが、そこに最大の不幸を感じます。このさき子から子へと因果の鎖が繋がれてしまうのかもしれません。
 僕は両親がそろっていない家庭がすべてダメと言っているのではありません。何年も努力を重ねた結果、どうしようもない理由で離婚してしまう夫婦もいるでしょうし、事故や病気で親を失う子もいるでしょう。それはどうしようもないことです。僕が言いたいのは、“とりあえず”や“何となく”“しょうがなく”で、簡単に子供をつくって結婚し、すぐに離婚するバカップルが多すぎるということです。この新種の日本人は今や全国に異常発生しており、さらに増殖中であります。これがまた「俺はバツイチ」「私もバツイチ」と恥ずかしげもなくのたまい、寂しがりやの彼(彼女)らは夜の巷で次のゲームの相手をさがしまくるというタチの悪さ。
 いま、そんなバカップルたちに声を大にして言いたい。「ナニは一切するなとまでは言わんが、女は気分次第で簡単にサセルな!男は放出だけが目的ならフーゾクに行け!また(男女共)ホレた相手には理性をもって接しろ!」と。
 最近の日本の離婚率はアメリカ並みとききます。かつての日本人の理性や貞節はどこにいってしまったのでしょう。
 それもコレも、戦後アメリカのサル真似をした日本の節操のない自由教育のツケというところでしょうか。
 ある意味、バカップルも戦後教育の犠牲者かも知れません。

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