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第五十八話 アジアのラーメン(下)

 前々回より、アジアの食にこだわり続けた“アジアのラーメン”シリーズもついに最終回となりました。
 いま、新・長門石店では“タイ風カレーつけ麺”なる新メニューを限定販売しています。「Tラーメン伝統の“呼び戻しスープ”が、タイの魚醤ナンプラーと南国のスパイスに出会った」というコンセプトの商品(作品?)です。そう、この店の“亜と和の融合”というテーマに沿ったラーメンです。
 基本的にこのラーメンは、秋までの期間限定とする予定ですが、次の“作品”も、やはり「アジアの風を感じる」ものにしたいと考えています。しかしそれは“つけ麺”ではなく、温かいスープの“醤油ラーメン系”。
 それは何故か?…実は、ラーメンバトル用の“勝負の一品”とするためです。対戦相手は、ガチンコの佐野さん・一風堂の河原さん・そしてタレントのデビット伊東さん。
 知る人ぞ知るこの話、そのドリ-ムバトル(ラーメンフリークの間ではこう呼ばれている)企画の発端は去年の十一月、“ラーメンフェスタin久留米”の開催中、数千人の人が見つめるイベントステージ上でのことでした。
 その三人と僕を含めた四人で“ラーメン談義”の真っ最中、イキナリ佐野さんが「久留米の豚骨ラーメンはクサイ。俺がクサくない豚骨ラーメンを作ってやろう」と切り出したのです。僕は ~失礼な!このニオイは久留米人には“いい香り”ばい~ と思いながらも、なぜか口では「そんなら僕は“クサイ醤油ラーメン”でも作ろう」と返してしまいました。すると佐野さん、「“醤油ラーメンでも”とは何だ“でも”とは!」さらに「ようし勝負だ!俺は負けねぇからな!」とイキまいてきました。それを聞いていた河原さん、「それは面白い!俺もまぜやい(仲間に入れろ)」やっぱり食いついてきました。しかも「俺は“塩ラーメン”で勝負させやい。そうや、デビ(デビット伊東さん:河原さんのラーメン弟子)、お前は“味噌ラーメン”で勝負しやい」と、全員を巻き込む始末。
僕は、ラーメン店主という立場でこのステージにいるものの、「はたして、この企画は実現できるのか?」などと、フェスタの運営側としての現実的なことを考えていました。するとデビット伊東さんが一言。「Kさん、何黙ってんの?九州男児はイモ引いちゃイカンですよ」これを聞いた僕は思わず、「わかったワカッタ!やってやるよ!」と、勝負を受けてしまいました。
 かくして次回ラーメンフェスタの目玉企画が、数千の聴衆の前で、なしくずし的に決定してしまったのです。
 河原さん・デビさん・僕という豚骨ラーメン専門の店主が、それぞれ塩ラーメン・味噌ラーメン・醤油ラーメンを作り、醤油ラーメンの達人の佐野さんが豚骨ラーメンを作る…。全員が異文化のラーメンで他流試合するという前代未聞のこの話は、フリークの口から口へと、瞬く間に全国に広がっていきました。
 ~果たし状~
 「時は本年十一月六日と七日、第十九回国民文化祭ふくおか ラーメンフェスティバル・久留米百年公園特設会場に来られたし」