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第五十話 異星人の見た夢

 汁宮麺次郎(しるのみやめんじろう)
 食べ物屋の場合、“職人による手作り”が売りの店と、“オシャレな店構えとイキなサービス”が売りの店がありますが、今の日本にはどちらかに偏った店が多いようです。前者は職人主義の個人店に多く、後者は効率主義の外食企業店に多く見られます。
少なくともこの両者の特性を完全にバランスさせた理想的な食べ物屋を、僕はほとんど見たことがなく、特にラーメン業界に関しては顕著です。
 以下は昨夜僕が見た夢。
 
 ~優れたラーメン職人の店がありました。
 その職人の確かな腕とラーメンの味の良さで、その店はほどなく評判店となり、やがてマスコミの取材も殺到し、いつしかラーメンブームの追い風に乗っていました。
 やがて気づいたら、彼のもとに予想外のお金が日々舞い込んでいます。そこで初めて、彼は“経営”という世界に興味を抱き始めました。
 ところが、彼は若い時から“職人としての修行”という経験しかなく、“オシャレなコンセプトによる店舗デザインとカッコイイ接客”を考えるという機能は、少なくとも彼のDNAにはプログラムされていませんでした。でも彼の“取り巻きたち”は、彼に早急なる多店舗展開を強く要求しました。そして残念なことに彼は、取り巻きたちが唱える“効率と利益”という呪文にいつの間にやら呪縛され、急激な店舗展開の道を突き進むために、その店のラーメンを“手作りの味”から“画一化された工場の味”にバケさせてしまったのです。
 いかんせん職人のDNAしか持たない彼は、その後、“工場の味”による静かなる客離れ現象と、突然肥大化したあまりに自重崩壊しようとしている経営の屋台骨がきしむ音に気づいていませんでした。
さらに、忍び寄るラーメンブーム終焉の足音にも気づかず、マスコミに踊らされ続けているのです。悲しいことに“使い捨て”にされることも知らずに~
 
 と、ここで僕は目が覚めてしまいました。「さてこの夢の続きや如何に」なんて続編を見たいものですが、なんせ夢なものですから(ちなみに夢の“彼”は僕でも僕の関係者でもありませんのでゴカイなく)。
 それでは、今夜見る夢を楽しみにもう寝ます。