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第四十七話 大陸麺ロード

 HKこと汁宮麺次郎(しるのみやめんじろう)
 最近、久留米のまちもオモシロなってきよります。
 それは久留米のど真ん中、六ツ門に、今月二八日にオープンした“六角堂広場”の話。この施設は、約一二〇〇坪の敷地いっぱいに円形の回廊を巡らせた、チョット見ではローマのコロセウムを思わせる多目的広場です。三セクで運営するこの広場、市民のくつろぎの場としての公園の機能に加え、西側には野外ステージ、雨天時には広場を覆うエアーテントなどの設備も備え、イベント会場としての機能も持つ多機能広場でもあります。
 そんな広場の一番の目玉はやっぱり東側の商業ゾーン“大陸麺ロード”でありましょう。ここには五つの中国麺料理の店が集い、その腕を競っています。
 しかし何ですなぁ、“久留米はとんこつラーメンの発祥地”でありながら、あえてそこを当世流行のご当地ラーメンのテーマパークとせずに、日本のラーメンそのもののルーツである“中国大陸”に敬意を表するかたちで、五大料理文明(四川・広東・上海・北京・台湾)を有する広大な国・中国の本格的な麺類専門店のテーマパークとしたところが、またイキですなぁ。中華料理店が軒を連ねる“中華街”は、すでに長崎・神戸・横浜にありますが、いわゆる中国系の麺類だけを集めたところは、その三大中華街を含め、テーマパークとしても全国に前例はありません。また、この大陸麺ロードという名称も、中華街との混同を避けたいという意味で“中国”また“中華”という名称を使わずに“大陸”としたということですが、遙か昔から終戦直後までの日本人にとって“大陸”といえば中国のことであったという、そのいにしえの歴史ロマンを感じさせる名称でもあるというところも、これまたニクイですばい。
 しかし、ばってん、語尾に“ロード”と銘打つ以上は、その意味づけがほしいところです。ここが麺文化の原点を象徴するならば、その原点である“大陸”から外への麺文化の流れをも表現するべきですね。
 六ツ門の大陸麺ロードに隣接した“あけぼの商店街”の東南に、“新世界”という終戦直後の姿を留めた寂れた歓楽街があります。ここはまさに、とんこつラーメンが久留米の街に一斉に産声を上げた時代の町並みが、幾筋もの路地でそのまま残されている全国的にも珍しい地区なのです。これは久留米の財産です。たとえばこの地区が、今の姿を残したまま、その廃屋となったあちこちの店に、九州を中心とした全国のラーメン店が入って“ラーメン小路”なんかになれば面白いですよね。
 訪れた人はマップを片手に目指すラーメン屋を探しながら路地を探検する。もちろん駄菓子屋さんなんかもあって、そこで寄り道しながらの探検です。なんかワクワクしますね。
 もし“新世界”がそんな“日本のラーメン発祥の時代”をテーマにした街になれば、大陸麺ロードという名の中国の麺文化が、“あけぼの商店街”という名の“朝鮮海峡”を渡って“新世界”という九州・日本に伝播し日本のラーメンとして花開いたという壮大なストーリーになります。当然その朝鮮海峡(あけぼの商店街)には大きな文化の交流(人の流れ)ができるでしょう。そのとき初めて、六角堂広場の大陸麺ロードの“ロード”という言葉の意味が完結するのではないでしょうか。
 六角堂広場の目的が都心商店街活性化であるならば、定期的なイベントによる集客も必要ですが、僕はこれからのまちおこしは“ハコモノ”だけに頼らず、ダイナミックで壮大なテーマをもって継続と定着をねらうべきだと思っています。
それもハコモノという“点”でなく、地域という“面”(麺?)で興していく時代ではないかと。