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第二十二話 濃過ぎたこの4年間

 私事で恐縮ですが、先日私の長男が何とか大学を卒業しました。思い起こせば4年前の3月、ちょうどこの時期は映画「ラーメン侍」の撮影の真っ最中でした。なんとか撮休日を利用して息子と入学の諸手続きのため長崎大学を訪れたときのこと。いきなり知人からのメールで「関東で大地震!」という情報が飛び込みました。その日は3月11日。そう、東日本大震災発生の瞬間でした。その未曾有の大災禍の悪夢は、皆様の心にも未だ生々しく刻まれていることでしょう。
翌日は映画の撮影再開が予定されていましたが、私たちには「国難」というべきこの状況下での映画撮影は不謹慎では、という思いがありました。そこで監督と相談した結果、いま私たちが創ろうとしている映画のテーマ、それはまさに地域の復興支援そのものではないか、ということに気づきました。自然、後半の撮影はそのテーマへの気概を込めてスタッフ・キャスト一丸となって、筑後川で屋台を燃やすシーンでクランクアップを迎えました。
 翌年(2012年)の2月には全国公開に先駆け、久留米市の姉妹都市でもある被災地・福島県郡山市で復興支援上映会(もちろん無料)を開催したことが昨日のように感じます。
 今度はその直後(これはこのコラムのシリーズ第1話でも触れましたが)私や善良な社員たちの心を深く傷つけた大事件が発生。それを何とか乗り切るのに数ヶ月を要しましたが、その傷はいまでも胸の奥で時おり痛みます。さらに同年秋、私の母が急性肺炎で入院。そして翌年(2013年)8月、母は逝ってしまいました。焼骨前、棺桶にしがみついて号泣する父親の姿を、長男はどのような気持ちで見ていたのでしょうか、今さら聞くのも恥ずかしい気がします。
 ところがその翌年(2014年)7月は、私にも全社員・全パートアルバイトさんにとっても素晴らしい朗報がもたれされました。それは「ミシュランガイド」に大砲が四店掲載、しかもその内2店は「ビブグルマン受賞」という有難い快挙でした(全ての皆様のお陰です!)。やはり人生、山あり谷ありですな。それにしてもこの4年間の山と谷の高低差は大きすぎました。人生において滅多に起きない出来事が集中した四年でした。大学生活を通して、そんな父親の姿を見てきた長男は、この四月にカナダへ留学します。さあ彼にとってのカナダでの人生の山と谷は、どのような姿で待ち受けているのでしょうか、心配でもあり、大切な天からの宿題とも思っています。