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第十七話 禁断症状

 私はなぜか酒を飲むと酔っぱらう。厳密にいうと焼酎を飲んでいるのだが、酔っぱらう。私は別に焼酎が好きで飲んでいるのではない。酔っぱらうことが好きだから飲んでいる。別に焼酎でなくてもいいが、焼酎は費用対効果が優れている。今風に言う「コスパの高い」酒である。

 しかし最近はそうとも言えなくなってきた。かしこまった料理屋などでは、気取った高級焼酎が幅をきかせている。それをウンチク垂れながら飲む、そんな輩が増えてきた。そんな輩は、酔っぱらうことの本質を分かっていない。

 そいつらは多分、飲み屋のトイレが洋式の場合、「小」でもしゃがんで用を足す。そして水たまりに注ぐホースの水音が、何やら自分に文句を言う人の声に聞こえるに違いない。そしてタバコを吸いはじめるが灰皿がないのに気づき、仕方なくしゃがんだ自分のモモゾとモモゾの間のデルダ状の隙間に灰を落とそうとして思わずチ●ポをヤケドするに相違ない。さらに飲み屋を出てもまたまた尿意をおぼえ、近くの物陰に潜んで立ち小便をするも、なぜか時間が気になり、腕時計を見ようと添えた手首を返した瞬間、自分の顔にブッカケてしまうこと必定である。そんな酔っぱらいが、ワケありの古旅館に泊まっても、座敷わらしや地縛霊は出る甲斐がないであろう。
 そんな酔っぱらいが、私はキライだ。
 とにかく私は酔っぱらうが、酔っぱらいはキライだ。

 酒を断って今日で10日目。酒を飲み覚えて30数年、初の断酒日数である。
 こうなったらもう白状しよう。「そいつら」とはすべて私の話だ。
 あぁ酔っぱらいたい・・・。 

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