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第三十五話 KITTE博多から

 この度の熊本地震で被災されたすべての方々に、心よりお見舞い申し上げます。

 さて、少しご報告をさせていただきます。去る4月21日、博多駅に隣接する大型商業ビル「KITTE博多」がオープンしました。博多駅・博多シティと直結した巨大な同ビル、1階から7階のフロアーを占めるのが、キーテナントの「マルイ」さんで、九州初上陸ということです。そして9階・10階が「うまいと」という飲食フロアー。ここも、九州初上陸のお店が多くを占めています。  
 実はその9階の一角に、我が大砲ラーメンも、こそっと出店させてもらっております。大砲にとっては初めての博多駅地区への出店です。従って、この店には独自のコンセプトを持たせました。そのキーワードは「呼戻湯」。音読みで「これいたん」と言います。その意味は、もうお解りですね、そう「呼び戻しスープ」のことです。この店のコンセプトは「『呼び戻しスープ』を、日本のラーメン文化のなかで、正式に認められた1つのスープのジャンルとされることを目指す」というものです。
 現在日本のラーメンのスープは「清湯(ちんたん)」と「白湯(ぱいたん)」という、大きく2つのジャンルに分けられています。前者の「清湯」は基本的に、塩・醤油・味噌ラーメンのベースになる澄んだスープ。「白湯」は読んでのごとく、白濁した豚骨(又は鶏骨)スープです。その「白湯(豚骨)」の製法も、博多や熊本に多い「取り切り」製法と、久留米をルーツとした「呼び戻し」製法とに二分されています(恐縮ながら命名はワタクシ)。「取り切り」の豚骨スープは、簡単にいうと「その日仕込んだスープはその日のうちに使い切り、翌日また新たにスープを仕込む」というもの。一方「呼び戻し」は、空になったことのない羽釜の中の古いスープに、新しいスープを少しずつ継ぎ足しながら、永遠に仕込み続けるというもの。
 その、久留米で誕生した「呼び戻し」スープを、より広く知っていただきたいという思いで、あえて私たちは「呼戻湯」と命名し、その情報をKITTE博多から全国に、そして世界に発信したいと考えました。情報ツールとして、大砲ラーメンKITTE博多店内の大壁面には「呼戻湯」の手書き大文字を配し、さらに、KITTE博多店のスタッフは、大砲ラーメン店舗では唯一「呼戻湯」のプリントTシャツを着用しています。
 いつの日か、私たちの本物の「呼び戻しスープ」が、九州から全国、そして太平洋やユーラシア大陸を超えて、やがて世界の人々の感動と笑顔を「呼び戻す」ことができたらと願っています。

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