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第百四十話 息子からの電話(2)

 すると、前の方から黒い人影がこっちに向かって歩いて来ました。その人影はなんだかモヤモヤしていて輪郭がボヤけています。やがてその黒い影は息子の右を通り過ぎました。息子は嫌な予感がして振り返ってみると、そこには人影はなく、暗い夜道が続いているだけ。そして前を向くと、今度は黒い人影が2つ、こっちに近づいて来るのです。その2つの影は息子を挟んで左右を通り過ぎると消えました。さらに今度は白い影が目前に現れ、やはりすれ違いざまに消えたそうです。当然、息子はパニック状態。長崎の長い坂道を猛ダッシュで駆け上り、自分のアパートに飛び込んだようです。息子曰く、先日からの怪我や病気は、公園の横で見たその影たちと何か関係があるのかも、ということで僕に相談の電話をかけてきたのでした。そこで僕は四国にいる知り合いの霊能者に相談しました。早速、霊能者は霊視をしてくれて、翌日には直接息子に電話をかけてくれました。その霊能者が言うには、そのモヤモヤした影は、やはり霊で、原爆で亡くなった人たちの地縛霊であると。しかしその霊たちは人に憑依はせず、ずっとその地にとどまっているということ(息子に聞くと、やはりその公園は爆心地に近かった)。そして、先日の両足の怪我に続き、風邪までこじらせたという現象は、何と、今回の映画「ラーメン侍」に関係があったのです。読者の皆様ならご存じのこの映画、6年前のこのコラム(「初代熱風録」シリーズ)をネタに、若い頃の僕の父をモデルにした映画です。そして、今までやり続けた「まちおこし」の集大成という思いも込めて、僕の家族も会社も一心不乱に映画の完成を目指しました。実はそんな僕たちの姿をみて、36年前に亡くなった僕の父方の祖父の霊が、「息子の昇ばっかり」と、少々ヤキモチを焼いたみたいなのです。そういえば、映画のクランクインの際、水天宮で撮影の安全と映画のヒットを願って、キャスト・スタッフ一同で祈願しましたが、僕個人は、先祖へのお参りも何もやってなかったのです。そして祖父の霊は、魂のパワーが強過ぎる(らしい)僕にではなく、心根の優しい僕の息子にサインを送ったのだそうです。それを聞いた僕は早速、祖父のみならず、すべての先祖に対し、今回のお詫びと、父から僕へ、そして息子へと命をつないでいただいた感謝の気持ちを祈りました。
 世の中、不思議なこともありますね。