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第八十六話 ラーメン界にもTOB

 最近、新聞の経済面を騒がしていました即席めん業界のTOB(株式公開買い付け)騒動。業界シェア四位の大手即席めんメーカーM食品が、突然ある米系投資ファンドから敵対的TOBのターゲットにされ「あわやM食品の運命や如何に」という瀬戸際に、業界最大手のN食品が白馬に乗ってさっそうと登場。このN食品とM食品が“友好的な”資本提携を結び、一夜のうちに業界シェア50%近い世界最大の即席めん会社(グループ)誕生か。かくしてM食品にカミカゼが吹いて、日本が世界に誇る即席めん文化に対する白人の植民地支配(?)から危機一髪で免れた…という話。
 最後のたとえは少々大げさですが、TOBといえばITなど急成長でハイテクな業界のハナシ(製紙業界にも同様の騒ぎがありましたが)とばかり思っていました。即席めんとはいえ”ラーメン”というくくりで見れば僕も同業者です。さらに、何を隠そう、そのM食品さんはウチのブランドでカップめんを出していただいており、また、久留米のラーメン町おこしを最初からずっと支えていただいている素晴らしい会社なのです。そこにもついにアメリカ産マネーゲームの台風が直撃したのです。僕にとっても”対岸の火事”ではありませんでした。
 株取引それ事態は、法的に整備された正当な経済活動であり、世界中の資本主義国の発展には欠かせない経済システムです。今回のTOBの行為も、それが“友好的”であれ“敵対的”であれ、法的には問題はないそうです。しかし!ラーメン屋の親父として解せないものがあります!ドラえもんによく似たニックネームの元IT会社の社長や、ギョロ目の元ファンド会社の社長の“商人としての品格”のなさ。このお二人に限らず、この手の人種の価値観はすべてカネ。相手会社の、創業から現在に至るまでの努力の歴史や人の思いなどお構いなしに、いやがる相手に対し平気で敵対的な買収に走る…。そこには義を重んじる日本の“商道”などみじんも存在しません。カネのためなら人の悲しみも一切感じない、いやそれを感じる脳の中枢すら退化しているようです。悲しいことに最近そんなタイプの若い経営者が増えてきているようです。
 しかし、どこからそんな人種が排出されているのでしょうか?前述のギョロ目の元ファンド会社の社長は、小学生のときに父親から百万円の小遣いを渡され「これを資金に株をやってみなさい」といわれ、実際それで儲けたという原体験があったとか。小学校でも、ゲーム感覚で株取引の授業をやっている学校があるとか。いずれにしても小学生に株のことなど教える必要はないと僕は思っています。それは、小学生の柔らかい脳にマネーゲームの博打的快楽という麻薬を接種することに外なりません。子供たちに商売のことを教えるならば、松下幸之助氏の伝記を読ませるだけで十分です。そこには商道をとおしての日本人の大切な”心”が詰まっています。
 先日から国会を賑わしている教育基本法の改正案にも、そのあたりを考慮してほしいものです。マネーゲーム人種増殖の予防のためにも。