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第五十二話 雑学ノススメ

 僕の本棚には、あらゆるジャンルの本があります。ラーメン関係の本は勿論のこと、歴史小説から、映画・釣り・デザイン・経営・天文・心霊・音楽・旧日本陸海軍・タイ料理・経済・動物学・銃器・六法全書・宇宙人・ハーブ・拉致問題・園芸・ロシア原潜・久留米城下古地図・エロ本等々…、本の数だけのジャンルがありそうです。
 僕のこの「本の無節操な蒐集乱読癖」は、成人後社会人になってから始まりました。社会に出て「本を読め」と強制する先生がいなくなると、なぜか無性に本が読みたくなり、知識欲が頭をもたげ始めたのであります(アマノジャクです。学生さんはマネしないでね)。 遅ればせながら芽生えた知識欲は今でも旺盛で、いつしか僕は友人や会社の部下から「雑学博士」の称号をいただくようになりました。
 しかし、所詮雑学は雑学なのでしょう。友人たちからは「そげな本がラーメン屋のお前に何の役に立つとや?」と聞かれることがあります。以下、ある日の友人との問答。
 
 僕:「たとえば、お前の一家が大草原の一軒家に住んどるち思ってん(~と思ってみて)。ある日どっかの国の工作員がお前の家族を拉致しようと家を包囲したち思ってん。相手は3人、しかもマッチョ。さらに手には刃渡り40cmのナイフを持っとるち思ってん。ついでにそれはラブレスのカスタムナイフち思ってん」
 友人:「『ち思ってん』はもういい。それでその『ラブレス』ちゃ何?」
 僕:「ブランドもんたい。このナイフがまた、よう切れるったい。そんな奴ら相手に、お前は奥さんと幼い娘を守るため一人で戦わにゃイカン。それも素手で…。どげん?えずかろ(どうだ?怖いだろ)」
 友人:「う、う…」
 僕:「そりゃボブサップでちゃ叶わんばい。ばんてん、お前にもいっちょだけ(一つだけ)戦う方法があるったい」
 友人:「ほう」
 僕:「実はにゃ、お前の手元には何と、今日メーカーから届いたばかりの銃があるったい!それもベレッタM9たい。『ダイハード』でいつもブルースウイルスが持っとるアノ拳銃たい。もう勝ったも同然」
 友人:「ふう」
 僕:「ところがたい、それが問題たい。その銃は『メーカーのキット販売』やったもんやから、分解状態で箱に入っとるったい。もう工作員は今にもドアを蹴破ろうとしとる。素早く銃を組み立てて応戦せにゃイカンお前には、いかんせん銃の知識がない。嗚呼、万事休す!お前と家族の運命やいかに!」
 友人:「くそっ」
 僕:「そこで俺やったら、ベレッタを手際よく組み立て、実弾を詰めたマガジンを素早く装填、スライドを引き初弾を送り込む。あとは安全装置を解除してトリガーを引くだけたい。どげんや?雑学も必要やろ?」
 友人:「なんかその話ハラ立つ。そしてムリがあるばい。第一、日本で本物のベレッタとか買えんやろ」
 僕:「よしわかった。じゃぁ、お前と家族が小さな無人島に漂着したち思ってん」
 友人:「大草原の一軒家から無人島かよ」
 僕:「そこに、今まさに巨大な津波が押し寄せようとしよる!」
 友人:「工作員の次は津波かよ」
 僕:「まあ聞けやん。お前たちは島を脱出するにもイカダすらない」
 友人:「…」
 僕:「しかし!浜辺には、なぜか米軍戦闘機F16ファイティングファルコンが乗り捨ててあった!」
 友人:「いいかげんにせんか!」

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