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第四話 北海道ラーメン行脚・上

 先日、北海道の旭川へ出張してきました。「ナニ?久留米のラーメン屋のオヤジが北海道に何の仕事があっとか?」と言われそうですが、そりゃ、とりあえずルアーとフライ(釣り道具)をバックに忍ばせては行きましたが・・・、何をかくそう「久留米・ラーメンルネッサンス委員会としての表敬訪問」と「旭川ラーメンの調査・研究」という目的を持ったリッパな“出張”であります。もちろん滞在中の朝食以外の食事はすべて“旭川ラーメン”。当然、朝早くから開いてる店があれば“一日三食ラーメン状態”。まるで先月このコラムで僕が書いた“個人的取材に励むラーメンオタク”そのもの(撮影は許可を得てます)になり果てながら、キチンと“仕事”をこなしてきたのでありました。またその間、地域の食文化を知る上で最も大切な“地元の酒と肴の調査・研究”も決して怠ってません。
 その町は、旭川から50km程北に位置する小さな田舎町でした。その日もいつものように夕食(当然ラーメン)を終えた僕は、おもむろに店のオヤジさんに尋ねてみました。「こん近くに地元のウマかもんば食わしてくるっ居酒屋んごたっとこはなかね?」すると、今までただ黙々と仕事をしていた不愛想なオヤジさんが「お客さん九州の人っしょー」。なぜ僕が九州の人間だとわかったのか?、このタダモノではないオヤジさんは続けて、「焼き鳥、ヤ・キ・ト・リ。あの国道を渡ってスグ。そう、ヤキトリ屋、この町一番の繁盛店っしょー」。なんで北海道まで来て焼き鳥なんだ、焼き鳥文化は九州のレベルが一番高いのを知らないのか? メニューはどうせ鶏身と皮のタレ焼きぐらいしかないんだろう。などと内心とても失礼なことを思ってしまいましたが、オヤジさんがあまりに熱心に薦めるので、とりあえず行ってみることにしました。
 するとこのオヤジさん、一段と機嫌が良くなり、僕がラーメン屋ということを知ってか知らないでか、聞かれもしないのに旭川ラーメンの作り方を懇切丁寧に教えてくれました。やはりタダモノではなかったオヤジさんにしみじみとお礼を言って店を出ると、外はいつしか陽が落ち、閑散とした町は夕闇に包まれて、道行く人の途絶えた通りは、北国独特の寂しさの底に沈んでいました。うら悲しい旅情を感じながら、詩人の僕は思わずつぶやく。 「こげんだーいもさるきよらん町で、そん焼き鳥屋は商売できとっとやろか?」どこにも車がいない国道の交差点をとぼとぼ渡って裏道に入ってみると、益々道は暗くなり人っ子独りいません。まるで西部劇のゴーストタウン、とても店などあるような雰囲気ではありません。不安な気持ちのまま歩き続けていると、何やらポツンと赤い灯が見えてきました。「もしかしてアレ?」まるで“怪談のっぺらぼう”に出てくるそば屋の赤提灯にそっくり。 僕の「不安」は「恐怖」へと移行してしまいそうでしたが、とにかく勇気を振り絞って赤提灯めがけて突撃しました。 それは、以外な結末に・・・。