3.

まず、ラーメンの新しい分類化として、スープを作る技法の違いで分類してみましよう。

 白く濁った白湯スープは、主な素材は豚骨(一部鶏骨その他)で、とにかく強い火力で沸騰させながら骨が粉々になるまで(強制的に砕くやリ方もある)煮込んで作ります。

 それに比べて、澄んだ清湯スープは、素材としては豚骨と同量またはそれ以上の鶏類・海産物・野菜などを使用し、煮立ち過ぎないよう弱火でコトコト、素材の味が自然に出るように煮詰めて作ります。 全国のご当地ラーメンは、技法的には白湯系スープか清湯系スープと、二つに分かれています。それは、関門海峡が分水嶺となって、九州側は白湯系、本州側は清湯系という、ラーメンスープ生息域の基本分布になっています(ただし例外として、本州側では鶏骨を使った白湯系の京都ラーメン、また九州側では、清湯系の琉球そばの影響を受けた鹿児島ラーメンなど、地域によっては独自に進化した地域もいくつかありますが)。 ということは、やはりラーメンスープの分類化の基本として、最初にこの白湯系か清湯系かという「技法」のチャートの縦軸が必要です。 次に醤油・味噌・塩などの調味料を横軸とした(技法の縦軸は共通)チャートを個別に設定しますが、ここで醤油・味噌の定義が必要なので、とりあえず醤油・味噌の場合はその使用量が丼のスープ全体の1%以上とし(1%未満は隠し味)、それ以外は塩とします。

 これで3つのチャートができました。縦軸の白湯度が高くなるほど九州の豚骨スープに近いものになりますので、今流行の横浜の豚骨しようゆや札幌の豚骨みそもこのチャートに収めることができます。